日曜日の昼。
リビングで長男と話をしていると。
今晩は天婦羅を作るわ!
めずらしく休みの日なのに晩御飯を作ると妻が言い始めた。
※休日は私がご飯を作る当番だ。
心の声
「どうしたんだ??」
「休みの日に自ら晩御飯を作るなんて」
「しかも数年に一度しか作らない天婦羅を作るとは??」
「・・・・」
「しかし、せっかく作ると言ってるから、ここは喜んでおこう」
・・・・・
え!作ってくれるの?
長男、今晩はお母さんが天婦羅を作ってくれるって!
たまには天婦羅もいいよな!
うん。。。
今日は俺が作らなくていいんだな!
・・・・
今日は私が作るから、月曜日はあんたが作りなさいよ!
心の声
そこは譲らないんだな。。。
・・・・・
そして夜になり、妻が天婦羅を作り始めた。
心の声
「しかし、なんで天婦羅にしようと思ったんだ?」
「野菜の季節でもないし。。。」
なぁ、
なんで天婦羅を作ろうと思ったんだ??
あれだけ嫌がってたのに。
別に嫌がってないわよ?
・・・うそつけ。
この間、長男君が夜勤に出掛ける前にお蕎麦を作って、
簡単に野菜を天婦羅にしてあげたのよ。
そしたら、「美味しい、美味しい」って食べてて。
・・・・
心の声
「なるほど。だから天婦羅を作るのか」
「お前にとっては十分すぎる動機だな」
いいんじゃないか。長男も次男も天婦羅が好きだから。
俺もたまには食べたいし。
あんたは関係ないわよ。
・・・・
心の声
「確かに余計な一言だった。。。」
何を揚げるんだ?
・・・・・
海老は??
ないわよ。
え?海老はないのか??
じゃイカとか白身魚とかは?
無いわよ。そんなの。
・・・・
大葉とか春菊とかさつまいもとか野菜がメインよ!
揚げたてよ!揚げたて!
私が揚げながら出すのよ!
料亭と一緒よ!料亭と!
・・・・
心の声
「なんか手を抜いてないか??」
「しかも料亭と一緒とか言ってるけど」
「20年以上お前の料理を食べてきて、」
「一度も料亭の味だと思った事は無いぞ。。。」
・・・・
「まぁいいや。せっかく作ってるから黙っておこう」
しばらくして、
できたわ。
子供達も2階から降りてきた。
いただきます!
長男「いただきます。」
次男「・・・無言」
揚げたての天婦羅はもちろん美味しかった。
どう?美味しいでしょ?
「モグモグ。」
「モグモグ。」
揚げたてだから美味しいでしょ??
「モグモグ。」
「モグモグ。」
どう?美味しい??
「モグモグ。」
「モグモグ。」
・・・・
うん!美味しいよ!
お前には聞いてないんだよ!!
!!
心の声
「お前ら一生懸命食べてないで、何とか言えよ!」
美味しいでしょ??
またしばらく天婦羅が食べられなくなるぞ。。。