明日で夏休みが終わる。

今年も義理のジジの墓参りに行って、ババん家で飯食っただけだったな。
特段、旅行や帰省などを入れない夏休みはこんなもんだ。

そういえば、明日アイツも休みだって言ってたな。

近場にでも出掛けるか。
・・・・・・
・・・・・・

そうだ!箱根に行って、おいしい蕎麦を食べよう。
私はたまにおいしい蕎麦が食べたくなる。
なぜならテレビなどで美味しい蕎麦がよく紹介されるが、
すごくおいしい!と思う蕎麦を食べた事がないからだ。

おいしいと思うラーメンはたくさんあるけど、蕎麦を食べてすごくおいしいって思ったことないんだよな。。。
「箱根 蕎麦」で検索し、美味しそうなお蕎麦屋さんを見つけた。

よし!明日は箱根に行っておいしい蕎麦を食べよう!
・・・・・・
夜になり妻が仕事から帰ってきた。
早速、妻を誘う事にした。

明日、休みだよな?

うん。

今年もどこにも行ってないから、

明日、良いところに連れて行ってやるよ。
あくまでも上から目線。

良い所ってどこよ?

箱根。

箱根に行って、おいしい蕎麦でも食べよう!

・・・・・・

箱根はいいけど。

おいしい蕎麦は食べたくないわ。
・・・・

心の声
「やはり、蕎麦には反対してきたか。。。」

「3年前からおいしい蕎麦を食べに行こうって誘っているのに、一切行きたがらないんだよな」

「そのせいもあって、俺はおいしい蕎麦に飢えてるんだよ。」
一人でわざわざ遠くまで蕎麦を食べに行ったりはしない。

え、なんで?おいしい蕎麦が食べたくないのか?

蕎麦の味は分からないし、

箱根に行ってわざわざ食べなくてもいいわ。

箱根の蕎麦なら、駅でも食べれるでしょ。
まぁ俺も駅の箱根そばは嫌いじゃないが。

フッ。

お前はおいしい蕎麦を食べた事が無いんだよ!
俺もないけど。。。

おいしい蕎麦はおいしいんだよ!

箱根には行くわ。

職場のみんなにもお土産を配りたいし。

じゃ、明日は箱根に行っておいしい蕎麦をたべよう!

蕎麦は食べなくてもいいわよ。
・・・・・・・
こうして思惑が食い違ったまま箱根に出掛ける事になった。
家からは高速を使えば1時間半くらいで行ける距離だ。
まだ夏休み期間中だし、車が混んでいる可能性もあるので9:00に家を出る事にした。
お昼には蕎麦が食べられるはずだ。

箱根に行くのは久しぶりだわ。

子供が小さい時にユネッサンスに行って以来じゃない?

ところでどこに行くの?

蕎麦屋は調べたけど、他は別に決めてない。

彫刻の森美術館は?

え?美術館?
・・・・・・

そうね、あなたには美術は分からないわね!

じゃ大涌谷は?

いいよ。たぶん学生の時以来30年は行ってないし。

じゃ大涌谷に行きましょう。

心の声
「俺はおいしい蕎麦が食べれればいいんだよ」

私も久しぶりだし、とりあえず大涌谷に行きましょう。
こうして、大涌谷に向かう事にした。
途中、サービスエリアで軽食を買ったり、渋滞にはまりながら、11:00に箱根の入り口まで来た。

どうする?先に蕎麦屋に行くか?

まだお腹が減ってないし、先に大涌谷に行きましょ。
妻の意見を尊重し、先に大涌谷に行くことにした。ここから車で30分程だ。
しばらく車を走らせ、

あそこを曲がれば大涌谷方面だな。
T字路の交差点を左折して、大涌谷方面に曲がった。

うわ!渋滞してるぞ。
信号を曲がるとすぐに渋滞にはまった。

さすがに混んでるな。

あそこの看板に「渋滞時はここから1時間」って書いてるわよ!

ここまで来たし、とりあえず並ぼう。
車は少しずつ進み、きっちり1時間後に駐車場に着いた。

本当に1時間かかったな。

どこに行っても混んでるんだからしょうがないわ。
車を止めて、大涌谷を観光することにした。
数年前の噴火の影響で上の方に行けないようになっている。
しかし、駐車場周辺の展望施設で十分に楽しめる。

心の声
「適当に時間をつぶして、蕎麦屋に行こう」
思いのほか外国人の観光客もいて、そこそこ混んでいた。
展望台の周辺をうろうろし、15分程景色を楽しんだ。

心の声
「早くお土産を買わせて蕎麦屋に行かないと!」
少し離れたところにケーブルカーの駅があり、建物の中に入ると、レストランやお土産屋があった。

「よし、ここでお土産を買わせよう」
妻に声を掛けようとした。

あそこにお土産が。。。
妻はケーブルカーの路線図を見ていた。

ここからケーブルカーに乗れるんだ。

芦ノ湖まで行けるんだって。

どうする?乗ってみる?

心の声

え!乗るのか?
箱根のケーブルカーは、登って下りてくるケーブルカーではなく、いくつかの駅があって、箱根の山の移動手段になっている。
私たちは車で来たので、またこの駅まで戻ってこないといけない。
時刻はすでに13:00時を回っていた。

せっかくだから乗って見ようか?

心の声

蕎麦屋が閉まるだろ!
・・・・・・・

あ!あそこにお土産があるぞ!

俺もお土産を買わないと!

え?どこ?

そうそうお土産買わないと。

いろいろ置いてるぞ!

なにが有名なのかしら?
お土産売り場に向かった。

心の声
「フー。助かったぜ」
大涌谷名物の黒たまごや黒い饅頭、クランチやクッキーなどたくさん置いてあった。

30人くらいに配るから、チョコレートとかクッキーとか、たくさん入ってるものがいいわ。

心の声
「30人に配るのか!?」
なんだかんだ言ってお土産を選ぶのに30分程かかり、
妻は同じものを4箱買っていた。

「ハッ~。たかが1つのお土産になんで30分もかかるんだよ。」

「早く行かないと蕎麦屋が閉まってしまう。。。」
すでに14:00近くになっていた。
ここは気を取り直して!

よし!お土産も買ったし、蕎麦屋に行くか!
え?ケーブルカーに乗らないの?
え!!
蕎麦屋がしまる。。。
後編へつづく。。。
