4月に入り、暖かい日が続いたある日。
もうヒーターを片付けよ。
ずっとここにあっても邪魔だし。
我が家ではリビングの入り口にファンヒーターを置いてある。
そんな事を言いながら、妻がヒーターの灯油タンクを持ち上げた。
重もッ!
すごく残ってる!
・・・・
なんでこんなに入れたのよ!
バカじゃないの!こんなに入れて!
・・・・
3月の下旬にヒーターの灯油を入れたのは私だ。
シーズン最後の灯油は調整が難しい。
入れすぎてタンクに残ってしまうと
無駄に燃焼させ、タンクを空にして、次の冬まで仕舞って置かないといけないからだ。
お前が寒いって言うから入れてやったんだろ??
誰がこんなに入れろって言ったのよ!
・・・・。
確かに何も考えずに満タンにした。
まだ、8割残ってる感じだ。
まだ使うかも知れないだろ?
こんなに使わないわよ!
・・・・。
とりあえず灯油が残っているので、その日は仕舞わずに置いておくことにした。
翌週は雨が降って寒くなった。
今日は寒いわね。
・・・・
寒いだろ!
ヒーターを点けてやろうか?
点けて。
ヒーターを点ける事にした。
フン。
俺のお陰でヒーターを気兼ねなく使えるんだぞ!
入れ過ぎただけでしょ!
しばらく寒い日が続き
朝と夜にヒーターを積極的に点けていた。
4月も下旬になり、春らしい暖かい日が続き
ある日の夜、妻が晩ご飯の準備をしていた時。
2階からリビングに入ると、少し寒く感じた。
心の声
「ちょっと寒いな」
「よし!ヒーターを点けよう!」
ヒーターの電源を入れた。
しばらくして「ボッー」っと音を立ててヒーターが点いた。
えっ!
何つけてんのよ!
え?寒いだろ?
寒くねーよ!
晩御飯作ってるから暑いのよ!
毎日毎日ヒーター点けやがって、
こっちはずっと暑いんだよ!
いい加減にしろ!
うううう。
もう少しだ。
もう少しで空になる。。。